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2008年5月11日 (日)

地図に残る仕事?

「地図に残る仕事」とは大成建設のキャッチフレーズですが、
随分前から聞いた覚えはあります。

で、例えば橋として具体的には誰?
計画立案したひと?計画決定したひと?予算確保したひと?
デザインしたひと?構造設計したひと?施工図起こしたひと?
基礎杭打ったひと?クレーンで鉄骨上げたひと?ボルト締めたひと?
足場組んだひと?塗装したひと?舗装したひと?

いちばんイメージに近いのは現場監督でしょうが、このひとは職方をまとめて
工程管理していくだけで、自ら工事に関わることはありません。

このなかで「自分は地図に残る仕事をした!」と思うひとってどれくらいいるでしょう。
おそらくほんのわずかだと思います。実際の工事はかなり分業化されてますので。

で、逆に「地図に残る仕事がしたい!」などと高い志?を持ったひとは
たいがい仕事というものをなめていて、すぐに挫折して使えなくなるものです。
ま、これは私見ですが。

翻って自分はあまり「残すこと」に執着がありません。

自分の計画した家はおよそフォトジェニックではありませんが、
たまに定期検査や修繕で訪れると、自ら設計したことも忘れていい建物だと思います。
写真より実物を見てもらいたいのですが、
仕事が住宅設計なので、出来上がった建物内部をみるひとは限られてきます。
また工事が終われば建物は施主および住人のものになるので、
設計者のコントロールには限界があります。壊されても文句は言えません。

そういった条件から、残したいのはやまやまだが、諦めている
と言った方が正しいかもしれません。
だいたい木造住宅の木材は年とともにやせてきて、アンカーボルトは緩み
釘の効きも悪くなり、日本の気候で何百年と持たせるのは困難です。

しかし、家自体は物理的になくなってしまっても、
そこで起きた出来事や記憶は住み手の人生に刻み込まれます。
それで十分なのではないか。

魅惑的な写真数枚を残して焼失し、伝説化された堀口捨己の紫烟荘あたりに
憧れる気持ちもないではないですが、そういう才能はないかなあ。

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