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2011年8月 7日 (日)

突然変異

ココ・アヴァン・シャネルなるDVDを見て、才能というのはどこからくるのか考えさせられました。

シャネルは母親の死後、父親に孤児院に預けられ、姉とともに育ちます。
2人で酒場でショーを行っていたところ、将校に見初められ半ば押し掛けで同居します。
いわば愛人。縫製の手先は器用なものの、服飾デザイナーへの夢はまだなく、悶々とした日々を過ごします。
自分の服は自分でつくっていたようですが、当時のモードからは恐ろしくかけ離れていて、理解者は少なかったようです。

このときシャネルが発する言葉は、嫌悪感に忠実なの、ということ。
コルセットで腰をくびれさせ、装飾のついた大きな帽子をかぶり、服の裾は地面をする。
そんななかでいわば男性的な女性服をつくっていくシャネルのセンスは
生まれもっての突然変異だったのではないか。

おそらくその突然変異が同時多発的に起こることによって世界は変わる。
シャネルがパリに帽子店を開いたのが1909年、装飾は罪悪であると述べたアドルフ・ロースが
ウィーンにロースハウスを建てたのが1910年、モダニズム建築のはじまりです。

生物は突然変異を繰り返すことによって進化してきました。
文明のできたここ数千年では残念ながらそれを見ることはできませんが、
文化のレベルでは既に何回か起こっていたのかもしれません。

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