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2012年5月17日 (木)

ニラハウス

藤森照信氏による住宅で、施主は美術家の赤瀬川原平氏。1997年竣工。R0011327
もともと建築史家だった藤森さん51歳の時の作品で、3作目。
この家にまつわる顛末については赤瀬川さん著の「我輩は施主である」に詳しい。

今回は電車で、小田急線某駅で降り、少し戻ってからやや急な坂を上ります。
道の半分くらい進んだ所から、突き当たりに見慣れたシルエットが顔を出してくる。
敷地は丘の上の南面傾斜地で、景観を楽しむには絶好のロケーションです。
付近は住宅地で、都市の喧噪とは無縁ではあるものの、アクセスはいい。

果たして築15年の住宅は、きれいに使われていました。
ただ大屋根の上のニラは撤去され、書斎上及び棟木上のみに残されています。
大屋根部分と書斎の外壁は、わざとしわを入れた銅板にて葺かれていました。
おそらく当初のベイマツによる屋根材が早々に腐食し、定期的な葺き替えが必要だと判明し、
今後のことも考えて、規模を縮小したのだと思われます。
たぶん工事が行われたのはここ1、2年の間。
妻面の破風板も交換され、主なサッシュは白く塗装されていました。

外壁のベイマツは焼かれている上、庇があるので朽ちることなくいい状態を保っています。
ただ窓上に小庇があるのに建具を塗装している所を見ると、やはり外壁の木製建具というのは難しいのかも。
ガードレールの芝は腰まで木板で覆われて、面積が小さくなっています。
これはメンテナンスのしやすさを考えてのことなのでしょうか。

Webで赤瀬川さんのインタビュー記事を拝見すると、近年、ストレスで書斎で仕事ができなくなったとのこと。
あのひょうひょうと人生を楽しんでいらっしゃる方でもそんなことがある。
ニラの範囲を縮小したのもそうしたところからきているのかもしれません。
やはり施主になるというのは大変なことです。もちろんその分楽しみもありますが。

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