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2012年7月 3日 (火)

西洋的なもの

建築においては西洋的なものと日本的なものは真逆のような位置にあります。Ahm

西洋建築が場をただひたすら壁で囲い、垂直方向に展開していったのに対し、
日本建築は柱梁のフレーム構造で通気を重視し、水平方向へ増殖していきます。

浮世絵が印象派に影響を与えたように、桂離宮はモダニズム建築にヒントを与え、
逆に明治の開国以来、日本の建築家は西洋の様式を学び、吸収してきました。

さて、現代建築の中心地はやはり欧米にあります。
日本的なるものは武器にはなりますが、それ以前に西洋のマナーを身につけていないと門前払いを食らいます。

こうした点で、まず西洋で受け入れられた日本人建築家が磯崎新と安藤忠雄だというのはうなずけます。
両者とも西洋トラディショナルなデザインをし、内部空間を重視しています。
欧米ではルイス・カーンやマリオ・ボッタらが近い位置にいると言えるかも。

しかしメディアというものは常に新しいものを求めるもので、
そうした最前線から見ると、カーンやボッタはアナクロに映るのかもしれません。

と、前置きが長くなりましたが、写真はピンク・フロイドのアルバム「原子心母」に対するProfessional ratingsです。
英語版wikipediaに載っていますが、他のよく知られるプログレのアルバムと比べて評価が極端に低い。

なぜだろうか?

本作は大々的にオーケストレーションが取り入れられ、ロックというよりクラシックな様相を呈しています。
これが、革新的なものを求める西欧人にはアナクロに映るのではないか。

日本人のぼくからしたら、クラシックのバックグラウンドなど皆無に等しいので、とても魅力的に映るのですが、
この点、ルイス・カーンの評価と似ているところはあるかも。

日本人建築家でカーンが好きというひとはたくさんいます。
横河健さんはほとんどカーンそのもののような別荘をつくっているし、
おそらく磯崎さんも安藤さんもリスペクトしているでしょう。

もしかしたらカーンは西欧では日本国内ほどの人気はないのではなかろうか。
ボッタも最近の消息が聞こえてきませんし、そんな気がします。

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