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2012年12月30日 (日)

ゴーイングマイホーム

誰も知らない、などで知られる映画監督の是枝裕和さんが監督脚本を手がけたドラマ。

視聴率は初回で13%をつけるも回を追うごとに降下していき、第9話では4.5%に。
平均視聴率は7.9%でした。これはお世辞にも成功とはいえない数字です。

クーナと呼ばれる森の小人にまつわる話ですが、結局それが存在するかも不明なまま。
描かれているのはそれにまつわる出来事を経て、家族ひとりひとりに起こった心情の微妙な変化。

まあドラマの筋はあって、ないようなものです。
基本、感動的ストーリーや面白さを求める視聴者には受け入れがたいものでした。
現代のテレビドラマは視聴率を稼ぐことでスポンサーの商品の知名度を上げることにありますから
そういう意味でも失敗でした。

しかしこれをひとつの映像作品として見た場合には評価は変わってくるかもしれません。
映像芸術にとってストーリーは必ずしも重要なものではない。

これは建築にも言えることだと思います。
今の建築には用途が求められます。それは便利である、機能的であるほどよいとされる。

しかし昔は神殿(パルテノン)とか墓(ピラミッド、タージマハル)も建築とされました。
ローマのパンテオンなどは巨大な内部空間があるにもかかわらず、現代的意味での用途はあいまいです。

ぼくらはむしろこうしたものにこそ感動を覚えます。
ストーリーがない映像や用途がない建築は無駄だと言われるかもしれませんが、
その無駄こそが文化と呼ばれるものでひとの生活を真に豊かにするものなのではないでしょうか。

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