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2014年6月 9日 (月)

Amazing Japan

柄沢祐輔さんという若手の建築家がいらっしゃいます。
氏のデビュー作はこれ。villa kanousan。

http://www.dezeen.com/2013/09/24/villa-kanousan-house-by-yuusuke-karasawa-architects/

キューブを8等分し、その中心に傾いた立方体を配し、それを吹き抜けとする。
外壁の開口はそのキューブが中央の壁に開ける穴をそのまま投影させています。
過剰に観念的で立体空間の複雑さが印象に残っていました。

その氏の最新作がこちら。大宮の住宅。

https://medium.com/@dezainnet/s-house-designed-by-using-the-algorithm-by-yusuke-karasawa-44d2c8e6bb76

villa kanousanは週末住居で、かつ閉じた空間なので気になりませんでしたが、
この大宮の住宅の前面道路から斜めに撮った写真は衝撃的です。
でかい模型にしか見えませんがこれ、CGじゃないです。実際建っているそうです。

極度に観念的なのは相変わらずで、そこには敷地の文脈や施主の要望、雨水処理など、
外的要因はほとんど排除されているように見えます。確信犯なのですね、この方は。

海外だとまず建たないでしょう。しかし日本にはなぜか奇妙なものが建つ土壌がある。
末期のバブル建築などに顕著ですが、その寛容さに西欧の人たちは驚く。

ですが果たしてこれを手放しで賞賛していいものだろうか?
これが何の批判もなく受け入れられるようだと日本の建築学科の学生は勘違いする。
観念的であればあるほどいいと。しかし住宅というのは実際に住むものです。

住むことを前提にこの2つの作品を見てみると、villa kanousanは斜線ばかりが目につき
うるさいのと、床面が吹き抜けに侵食され、あまった床に住むという窮屈な印象。

大宮の住宅は、写真にあるようにすべてをカーテンで囲わざるを得ず、
それでも暑さ寒さは相当なものでしょう。小さな子供は転落する恐れがあるので入れない。
外部の華奢な白いビームも近い将来、酷い朽ち方をすると想像されます。

観念的建築はピーター・アイゼンマンの住宅など前例がないわけではありませんが、
これを雨の多い国の住宅密集地に挿入するのは無理があると言わざるを得ません。
水回りとキッチンがあるから建築だと言いたげですが、彫刻として評価した方がいいのではないか。

あえて建築だと規定するとパヴィリオンですね。万博とかの。今の建築を体現している。
でもそれはあくまでテンポラリーなものです。やはり住宅と云うのは無理がある。

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