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2014年12月28日 (日)

A’HOUSE

オランダの建築家、ヴィール・アレッツによる住宅を見てきました。Photo_r0011880
この方、代表作というものがないのに知名度はなぜか高く、この住宅のPVには
伊東豊雄、山本理顕、妹島和世といった日本のトップ建築家が登場しています。

敷地は都心の幹線道路から一本入った狭い路地にあり、およそ環境がいいとは言えない。
敷地面積は狭小で、ここに地下2階、地上3階のRC造の箱を埋め込んでいる。

数少ない操作として、角部を斜めに切り落としています。おそらく駐車スペースの確保。
でもこれはすでに妹島さんや米田さんが随分前にやっています。
3階にはテラスがあって美術館の緑が見えるらしい。これもごく普通の手法。

内部はコンクリート打ち放しで統一され、問題なのは外部仕上げです。
この方の作風の特徴は、表層がデコラティブなミニマリズムと言えるかもしれません。
それはヘルツォーク&ド・ムーロンのPRADAビルを想起させますが彼らほど上手くはない。

今回はコンクリートのオブジェクトを白く塗装して、表面に特注の薄い型ガラスを貼っています。
張るではなく貼る。本当に接着していて、金物は一切なく、斜め下に傾いた壁面でも同様。

そしてガラスとガラスの間にはかなりの幅がある白いシールが打たれています。
これが屋根面から地上部まで連続していて、雨納まりは実質シールのみとなっている。

躯体は防水コンクリートをしっかり打っていれば漏水はしないかもしれません。
しかし、シール部から近い将来侵入した雨水はガラスの裏面に溜まっていき、それが見える。
実際、もう既に角部の斜め壁にはくっきりと雨だれを見て取ることがてきます。

なんでこんな仕上げにしたのだろう?見る前はホーロー鋼板のようなものかと思っていましたが
それよりも見た目が優れているとは言い難い。RCを打つなら型枠に細工して模様を作り
ホワイトのOS拭き取りでテクスチュアは表現できると思うのですが。その方が安いし。

日本の雨の多い気候を把握していなかったのでしょうか。しかしこれではあまりにナイーヴだ。
初期の妹島作品を思わせますが、この方もう60歳なのです。ちょっとありえない。
同じく東京に狭小住宅を建てたピーター・ウィルソンと比べても残念です。

電線を地下から引き込んだり、室外機置き場を埋め込んだりするこだわりはあるのですが。

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