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2016年3月23日 (水)

リノベーション設計では食えない

リーマン・ショックがあってから都市部の大型再開発事業や富裕層向けの豪邸以外、

日本には建築が建たなくなりました。専門誌である新建築社は自社ビルを売り払い、

ページ数は今やバブル期の最盛時の半分くらいにまで薄くなり風前の灯。

雑誌があるうちは執筆という仕事もありましたが、書店での建築書売り場は縮小する一方で

結局つてを辿って大学や専門学校の講師になるくらいしか仕事はありません。

建築は最初に不況の煽りを受けて、最後に復活すると言われています。

米国ではGoogleFacebookAppleなどが新社屋を建設中ですが、

額の大きな建築にカネを回せる余裕のある企業は日本にはまだ見られない。

で、注目されているのがリノベーションです。古くに建てられた建物の骨格は残し、

違う用途に転用して改装するというもの。東京五輪を前にして増えてきた空き家を利用した

民泊が例としてあげられるでしょう。他に小規模事務所や店舗ヘの転用例も見られます。

それまでただの住宅地だったところにいろんな場が挿入されてコミュニティが発生し、

街が活性化する。シェアハウスというのも同様な試みと言えるでしょう。

ただ、このリノベーションは新築に比べて予算が少なく、お金がないので躯体は仕上げず

センスよくまとめていくくらいしか方策がない。結果的に設計料までも抑えられてしまう。

これが従来の商業施設なら大きなお金が動くのでさほど困ることはないのですが。

で、設計者は設計料以外のコンサルティングや収支計画に関わることでお金を稼ぐしかない。

もちろん全くの専門範囲外のことです。なかにはシェアハウスに住んで管理人をして凌ぐ人もいる。

もし融資が受けられるならば、建物を譲り受けて経営者になる人もいるでしょう。

これからの建築学科卒業者は街の改修コンサルになるケースが増えていくのではなかろうか。

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