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2016年3月26日 (土)

天空率!

平成15年に施行された道路斜線や北側斜線についての新たな緩和規定です。01_px300

これによって明らかに変な形の建物が建築できるようになりました。

青山のAOとか長尾+今村+篠原による日暮里の住宅あたりがそうだったかと。

あと、主に集合住宅において、効率的に土地活用するために使われているとも聞きます。

ぼくは使ったことはありません。単純にCADが天空率計算出来ないというのもあるし

そんなに無理をして周囲から浮く建物を作る気にもなれない。白い目で見られるのは施主だし。

しかしこの度、自宅の隣のアパートが取り壊され、土地が売りに出され、建売業者が買い

土地を2分割して木造3階建ての住宅が2棟建てられることによって巻き込まれてしまった。

第一種低層住居専用地域での3階建てなので近隣説明があり、資料を渡されました。

3階建ては周辺環境の悪化を考えて反対しても結局は建ってしまうので、

ボリューム自体に要求はなく、ただこちらの敷地に向いた窓に目隠しをお願いしました。

落ち着いたところで図面を元にざっと法規チェックをしてみたのですが、道路斜線の

記入がありません。2階のバルコニー天端くらいから切れてくるはずなのですが。

これを電話で聞いてみると天空率でクリアしているとのこと。よくわからないので

実際に天空率を計算した図面を持参してもらい、説明を受けました。

天空率というのは道路の反対側からの地盤面から見て、通常の道路斜線のかかった

建築可能な最大ボリュームの見え方、その面積と、設計した建物の同様による面積を

比べて、後者のほうが小さい場合には許可が出る、緩和されるというものです。

よくやる手法としては建物を細くして両側で天空を稼ぎ、その分上へ伸ばすというもの。

その場合、道路斜線を突き抜けるので、周囲の建物よりは見た目が高い建物が可能となる。

今回も同じケースで、それによって道路斜線を全く無視した建物になっている。

ですが、今回の建物の両脇の隙間は50センチしかありません。これは民法で確保するように

求められた数値でもあります。建築基準法と法規は違えど、もともと建てられないところを

天空として参入することには違和感があります。耐火建築物が主な都心ならともかく。

設計の自由度が増すという点では建築家には歓迎すべき制度なのかもしれませんが、
現状では間口の狭い敷地の道路斜線を無視する口実に成り下がっています。
街並みはかえって悪化している。住居系地域は道路斜線で十分だったんじゃないですか?

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