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2016年4月12日 (火)

景気と住宅

日本には土地信仰みたいなところがあって、都市にあっても集合住宅よりBlog_import_52524a6108c3b

戸建住宅のほうが一般的です。

集合住宅は戦後、住宅公団にて団地という名前でつくられ、以降民間にも広がり

最近は都心のタワーマンションなど高級化も進みましたが、資産というよりは消費財

という印象のほうがいまだに強い。

そうした需要があるがゆえ、日本には戸建住宅の設計を専門とした建築家も存在する。

建設コストが安いため、設計料が十分ではなく大きな事務所では難しいですが、

逆に1-数名で構成される個人事務所というのが日本では成立しています。

その数は美容院の数より多いと聞いたことがあります。実質的に廃業している事務所を

どこまでカウントしているかは知りませんが。

そんな数の事務所の全てが食えているわけではない。特に景気の影響は大きい。

グラフは戦後日本の景気変動と年間平均給与。引用元はこちらのサイトです。

http://akiran1969.blog.fc2.com/blog-entry-793.html

これを見るとバブルが崩壊してから数年後、1997年あたりまでは給与が伸びていますが

それ以降は減る一方。いわゆるデフレで長期ローンを組んで一戸建てを購入するという

それまで一般的だったモデルが崩壊します。

ぼくが独立して手がけた最初の住宅が1997年竣工なので、仕事のほとんどが

こうした厳しい状況下でのものです。なんとか若手建築家へのご祝儀みたいなもので

ほそぼそとやっていけましたが、結局2008年のリーマン・ショックでとどめを刺される。

この10年ちょっとの間には建築プロデュースのブームのようなものもありました。

狭小住宅、ローコストという言葉も流行りました。

給与が伸びず先が見えない状況のなかで、なんとか施主候補者をフォローしようと

プロデュース会社や住宅雑誌などのメディアが活躍します。

が、それも2008年までで、以降住宅雑誌は次々と廃刊に追い込まれていく。

ここ数年でようやく株価は上昇に転じ、街で見かける建築現場も増えてきたと

感じていますが、できるのはアパートが多いし、戸建てもトータルコストが安い

建売がほとんどのようです。消費増税前の駆け込みなのか。

建築家に依頼するような仕事は豪邸に限られていると言っていいでしょう。

要はローンを組まずにキャッシュでポンと支払える人たち限定。

いくら安くてもまだ怖くてローンは組めない。クルマさえ買い控えている状況。

土地を買ったところで値上がりは期待できないので転売も無理。

少なくとも法外な土地価格の都市部の住宅設計というのは終わるのではなかろうか。

相続税も膨大に膨れ上がるため、大きな土地は結局売却され小割りにされて

売りやすいように木3の建売住宅に変貌していく。

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