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2016年5月28日 (土)

河原町団地

川崎の多摩川近くにある団地。設計は大谷幸夫。竣工は1969年。国立京都国際会館でR0015115

デビューを飾って3年後です。いわゆる団地だと内井昭蔵の桜台コートビレジと同時期。

大谷幸夫さんは長らく丹下健三さんの下で働いてきた人ですがあまり馴染みはない。

メタボリズムには関わらず、ポストモダニズムの作家とも見做されなかった。

独特なデザインをする方ですが、よく知らないがゆえに今回見てみようと思いました。

河原町団地は立面断面が逆Y字型で足元の台形の吹抜けが広場のような形で開放されていて、

下の台形部分だけで5階、トータルで14階に及ぶ大規模構造物です。

行ってみると閑散としていて、お年寄りが多い。1階の広場は何にも使われていませんでした。

台形部分は傾斜地住宅のようで気持ち良さげ。ボリュームが縦に2分されているので、

外から見たスケールはさほど違和感はなかったが、14階まで上がってみると怖いのなんの。

ポイントは足元の台形広場と、それによる逆Y字型のエレベーションでしょう。

広場は子供の運動会とか祭りの屋台とか使い方を絵に描くことはできると思います。

しかし上部の建物間から辛うじて降ってくる太陽光は弱々しく、昼でも薄暗く陰湿。

子供を目の届く範囲で遊ばせるつもりだったのでしょうが、イメージからほど遠いものになった。

エレベーションは何のひねりもなくそのまま見せています。プロポーションがいいとは

言いがたく、モダニズムの美的判断には乗っかりません。
たぶん丹下さんだったら、この妻側の立面はOKを出さなかったでしょう。

総じて意欲的ではあるのですが、思った通りには使われなかった。それはブルーイット・アイゴー

団地にも見られるモダニズム建築の盲点だったと言えるかもしれません。

スラム化は逃れていますが、おそらく近い将来に建て替えられるでしょう。

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